[2022.12.20]コンビニ経営の確定申告は誰に依頼する?税理士に依頼するメリットとは
コンビニなどのフランチャイズ店舗を経営されている方でしたら、税理士などに申告を依頼している方が多いかと思います。
ですが、中には自分で申告されている方や青色申告会や商工会などでサポートを受けている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
さまざまな相談窓口がある中、税理士に依頼するメリットはどこにあるのでしょうか?
今回の記事では、税理士に確定申告を依頼するメリットや、税理士に依頼しないときに起こる注意点について解説していきます。
税理士さんにお願いすると、やっぱり高いじゃないですか…
他にも商工会や商工会議所でも、地域によっては確定申告の申請書類を確認してくれますよ。
もくじ
1. 確定申告をサポートしてくれる機関
・青色申告会
日本における青色申告の普及を目的とし、正しい申告・納税を推進している団体です。青色申告を行う個人事業者を会員とし、その会費により運営が行われています。会員になると、記帳の付け方や貸借対照表の作り方、青色申告の相談などを受けることができます。
・商工会/商工会議所
業種に関係なく地域の事業者が会員となって、事業の発展や地域活性化のための活動を行う団体です。商工会が主に町村部に設立されているのに対し、商工会議所は市の区域に設立されています。確定申告の時期には、申請書類のチェックや税務相談などが行われます。
・地元の市区町村役場・税務署
確定申告の時期には、地元の市区町村の役場や税務署無料の相談窓口が開かれることがあります。ただし、多くの場合が会社員などの給与所得者を対象にしていることが多いので、予約時に個人事業主や法人の相談に乗ってくれるかどうかを、確認した方がよいでしょう。
・税理士会
確定申告の時期が近づくと、税理士会が無料相談会を開催することがあります。無料でプロの税理士が確定申告の相談に乗ってくれますが、一枠の時間が決められているので、個別具体的な相談すべてに答えてくれるわけではありません。
参考▶税理士会の相談会
2. 税理士に依頼するメリット
・申告作業の手間が省けるから本業に専念できる
確定申告を税理士に任せる一番のメリットは、申告作業をすべて任せられるため、手間が省けるということです。確定申告の作業は煩雑で、本業のかたわらに作業しようとすると、とてつもない労力がかかります。そのため、税理士に依頼すれば作業に手を煩わせることなく、本業に専念することができます。
・ミスが生じにくい
税理士は税金のプロなので、正確な申告をしてくれます。万が一、税務調査が入った時などにも、税理士が確定申告をしているという安心感があります。
・節税ができる
知識がないまま確定申告を行い、医療費控除や生命保険控除などの申告が漏れたりすると、税金を払いすぎることにもなってしまいます。また、税理士に相談することで、「これは経費に計上できる」などという正しい判断ができ、節税対策にもつながります。
3. 税理士に依頼するデメリット
・打ち合わせが必要
税理士に申告作業を任せたとしても、経理のすべてを把握しているわけではありません。経費がどのような目的で使用されたものなのかなど、問い合わせが入ることが多くありますし、場合によっては打ち合わせの時間が必要となることもあります。
・コストがかかる
税理士に依頼すると、顧問料のほかに確定申告料が発生します。安心して任せられる分、費用も高くなりますし、店舗(会社)の事業規模や売上などによって変少なくとも20万円前後の費用が発生することが多いです。
打ち合わせもzoomなどを利用したオンライン会議で行っています。
4. 税理士以外に依頼する際のメリット・デメリット
■メリット
・料金が安い
税理士以外に依頼するメリットは、なんといっても料金が安いことです。無料、もしくは数万円で相談にのってくれたり、確定申告書の指導をしてくれます。
■デメリット
・税務相談は一般的な回答に留まる
確定申告の時期になると、税務署や役所、青色申告会や商工会などでは、確定申告の相談窓口が設けられます。ですが、コンビニなどフランチャイズの複雑な会計には慣れていないことが多いため、相談しても一般的な回答だったり、満足いく回答をもらえなかったりということもあります。
・丸投げはできない
税理士に依頼する場合、1年分の領収書や帳票などを渡せば申告書を作成してくれます。ですが、青色申告会や商工会などを利用する場合、領収書の整理や申告書の準備など、ご自身で手を動かさなければならないことが多くあります。本業のかたわら、確定申告の作業を行うのはかなり大変なので、すべてお任せしたいという場合は、税理士に依頼した方がよいでしょう。
・申告内容の担保はしてくれない
青色申告会や商工会等などのサポートを受け、確定申告をしたときに経費の計上漏れ等があったとしても、その責任を追及することはできません。なぜなら、確定申告書の作成・提出を代行するものではないからです。それらはあくまでも期日までに提出できるように手助けしてくれる機関にすぎず、申告内容にはご自身で責任を持たなければなりません。
実際に、青色申告会を利用して確定申告をしていたコンビニのオーナーさんが、2千万円以上の追徴金を求められた例もあるんです。
5. まとめ
・確定申告を税理士に依頼すると、ミスなく申告してくれるだけではなく、節税効果も得られる
・間違った申告を行っていると、後々追徴金の支払を求められる恐れもある