[2024.11.20]コンビニ事業における自然退職の仕組みについて
近年、コンビニ業界では労働力不足が深刻化する中で、労務管理のあり方が改めて問われています。
特に、従業員の雇用契約や退職に関しては、事業主にとって避けて通れない課題です。
今回は、トラブルを未然に防ぎながらスムーズな労働契約の終了を実現する方法としてあげられる自然退職について解説します。
1. 自然退職とは
自然退職とは、労働者や会社の意思に関係なく自動的に労働契約が終了することをいいます。
労働者側からの退職の意思表示や、会社側から解雇の意思表示などが不要のケースとなります。
該当する具体的なケースとしては、無断欠勤、音信不通、休職期間満了、定年、死亡などがあげられます。
2. 自然退職の定義
自然退職の理由は、事業主側が労働契約や就業規則を通じて明確に定義しておく必要があります。
併せて、定義した内容を労働者へ周知することが必要です。
【無断欠勤の記載例】
○条
30日間無断欠勤を続けた場合は、その最終の日をもって
自然退職したものとする。
【休職の記載例】
○条
休職期間が満了しても、休職事由が解消しない時は
休職期間満了の日をもって退職とする。
【定年の記載例】
○条
従業員の定年は、満65歳とし、定年年齢に達した日の直後の
賃金締切日をもって退職とする。
自然退職は、本人からの直接的な退職の意思表示はないものの、「本人の病気という都合により動けなくなった」、「本人が労働契約上守るべき出社義務を果たさず、働く意思を示さなかった」ということで、自己都合退職と扱うことが通常です。
退職の理由は、失業保険などの給付金額等に影響するほか、助成金の受給要件にも関わるため、自然退職にかかわる規定整備は重要と言えます。
3. まとめ
・自然退職は自動的に契約が終了すること
・自然退職は、あらかじめ就業規則等に規定し、従業員へ周知する必要がある
・自然退職となった場合は、通常自己都合退職として扱うケースが多い
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